衝撃のラスト!が得意技のハリウッドきっての奇才
四半世紀の間、観るものを魅了してやまない、衝撃のラストシーンを撮らせたら右に出るものはいない、デヴィッド・フィンチャー監督。
ハリウッドの中でも奇才として知られる彼の作品は良くも悪くもラストに集約される作品が多いです。2020年には4年間の専属契約をNetflixと結ぶなど、これまでの映画監督と比べると経歴も異色です。
映画を観る時間が出来やすい今、彼の作品を観ておく事を強くお勧めします。代表作をご紹介しますのでご参考に。
セブン
キリスト教の七つの大罪をモチーフにした連続猟奇殺人とその捜査にあたる刑事たちの姿を描いたサイコサスペンス。
サイコパスというのがどういうものか、この映画を観る事で改めて知ることができると思います。
衝撃的かつ後味の悪いラストですが、このセブンが彼の名を一気に知らしめます。
ファイト・クラブ
あまり売れてはいなかったが、原作ありきの映画化作品。
こちらも最後のどんでん返しと後味の悪さは健在で、何かと物議を醸した作品でもあります。
ブラッド・ピットを主演に使ってはいるものの、決してキャッチーな作品ではないので、その辺りご注意を。
ベンジャミン・バトン
初期設定がかなり突飛な映画。
ディテールはフィンチャーらしいものではあるが、これまでのどんでん返しというよりは、どちらかと言うとハートウォーミングな映画。
こういう映画も作るんだな、と感心しました。
ソーシャル・ネットワーク
Facebookの創始者、マーク・ザッカーバーグを描いた作品。
フィンチャー特有のリテイク(撮り直し)が多発したことでも有名。
世界中で大絶賛を受けた、ある意味正統派の伝記的作品。
ドラゴンタトゥーの女
世界的ベストセラー小説「ミレニアム」を映画化した作品。
フィンチャーはこんなこともやるんだ、と意外に感じた作品でもあります。
ルーニー・マーラーがとにかくかっこいいんです。それだけで実は成り立ってしまう映画なんですが、実はテーマは非常に重いものです。トレインスポッティングやフィフス・エレメントで「かっこいいな」と感じた方は絶対好きな世界観です。
いい意味でアメリカ感が薄い映画。
ゴーン・ガール
同名小説の映画化。フィンチャーのミステリーは小説の映画化が面白いですね。
これ、一本の映画にまとめたのがすごい。前半と後半じゃまるで違う映画に感じました。どんでん返しをラストじゃないところに置いてるのもすごい。
女性の怖さを嫌というほど知る映画なので、夢が壊されたくない方はご覧にならない方が良いかも???
マンク
Netflix専属となったフィンチャー監督の2020年の作品。
伝記映画なので、事実に基づいて描かれているのだろうけど、登場人物の業績を知らなくとも十分に楽しめる作品。
観賞後の後味の悪さがこれまでの映画に多く観られたフィンチャー作品だが、今作は痛快です。すっきりしたいフィンチャー作品を観たい方はこれをお勧めします。
演出として白黒を採用しているのもこの作品の世界観を考えると非常にマッチしていて良いです。