127時間
▼あらすじ
アメリカ・ユタ州のブルージョン・キャニオン。ロッククライミングをしていた登山家のアーロン・ラルストン(ジェームズ・フランコ)は落石事故に見舞われ、右腕を断崖に挟まれたまま身動きが取れなくなってしまう。
▼映像・音楽・緊迫感、すべて完璧
登山家のアーロン・ラルストンの自伝『奇跡の6日間』を題材にした映画。岩に挟まれて身動きが取れない絶望的な状況を、様々な工夫や決断で逃れようとする話。
死を悟った時の回想や、自分が実現したかった事への思い。1日1日を大切に生きることの重要性を教えてくれ、誰にでも奇跡的な確率で不運は訪れる事を教えてくれるような映画。
「スラムドッグ・ミリオネア」のダニーボイル監督だけに、冒頭から独特の世界観や映像表現で物語を盛り上げてくれます。
ウルフ・オブ・ウォールストリート
▼あらすじ
学歴や人脈もないまま、22歳でウォール街の投資銀行で働きだしたジョーダン・ベルフォート(レオナルド・ディカプリオ)。巧みな話術で人々の心を瞬く間につかみ、斬新なアイデアを次々と繰り出しては業績を上げ、猛烈なスピードで成り上がっていく。そして26歳で証券会社を設立し、約49億円もの年収を得るまでに。
▼エンターテインメント性が完璧の映画
金融業界をテーマにした映画はいくつかありますが、この映画を超えるものはなかなかないような気がします。今後も。
80年代から90年代にかけてのウォール街で実際に活躍した人物の回想録を映画化した作品。
若くして金融業界で成功した社長の破天荒な生き様と、キャラクターが濃すぎる登場人物たち。私も友人に金融の人間がいますが、この映画の登場人物のような生活をしている人もたまーにいるんですよね。とにかく派手に稼いで遊んでやろうという野心が面白い。素晴らしい。
ドラッグ、セクシャル、騙し合い、何でもありな正真正銘の実話は、この業界に馴染みがない人でもきっと刺激的な体験になるはず。
ペイン&ゲイン
▼あらすじ
筋トレだけが生きがいのジムトレーナーのダニエルは、自分の冴えない人生にうんざりしていた。
そこで彼はジムに通う裕福なビジネスマン、ヴィクターの誘拐を計画する。
早速彼はジムで共に働くエイドリアンと、ジムの新入りで前科者のポールと共に誘拐を決行する。
▼お馬鹿すぎる犯罪映画
実際にあったあまりにもお粗末すぎる誘拐事件を描いた犯罪アクション映画。「TED」で一躍有名になったマイケル・ウォールバーグ主演、監督はあのトランスフォーマシリーズのマイケル・ベイ監督です。
行き当たりばったりでひど過ぎる登場人物のバカっぷりと、「これ本当に実話?」と疑わらずをえないエピソードの数々は、犯罪映画というよりもはやコメディ。テンポもいいので気軽に楽しめる映画です。
エミリー・ローズ
▼あらすじ
19歳の女子大生エミリー・ローズ(ジェニファー・カーペンター)が怪死した。
彼女の悪魔ばらいを行ったムーア神父(トム・ウィルキンソン)は、死の原因を作ったとして過失致死罪で起訴される。
▼悪魔は実在するのか?
世界中でヒットし、悪魔の存在をめぐる大論争も巻き起こした驚異の内容に注目。
悪魔に憑りつかれていたと言われるアンネリーゼ・ミシェルという16歳の少女の話がテーマになっている。
背筋が凍ってしまう映像の数々だが、ホラー映画としては邦画の方が怖かったりする。
実際の神父によって約1年の悪魔祓いも行われたというが、その真相は是非映像で楽しんでみて下さい。
ゴーン・ガール
▼あらすじ
ニック(ベン・アフレック)とエイミー(ロザムンド・パイク)は誰もがうらやむ夫婦のはずだったが、結婚5周年の記念日に突然エイミーが行方をくらましてしまう。
▼怖すぎる女の執念
行方不明になった妻と、犯罪の容疑を掛けられた夫。真実はどこにあるのか?
序盤のゆっくりとしたストーリー展開から一気に謎が明かされるサスペンス映画です。
単純な家族愛の物語ではなく、愛することの本質、今でも多くの人が抱える夫婦関係の問題など、現実的なテーマがエンターテインメント性をしっかり備えつつ描かれていて、エンドロールが来てほしくない名作。
ラッシュ/プライドと友情
▼あらすじ
性格もレーススタイルも相反するF1レーサー、ニキ・ラウダ(ダニエル・ブリュール)とジェームス・ハント(クリス・ヘムズワース)が激しい首位争いを繰り広げていた1976年。ランキング1位だったラウダはドイツ大会で大事故に遭遇し、深いけがを負う。
▼配役、音楽、映像どれも完璧!
アツい男の爽やかなライバル関係、互いを意識し切磋琢磨する者同士だからこそ生まれる友情を描いた作品。
邦題がイケてないが、中身は臨場感あふれるレースシーンや、再現度の高い当時のレース界、音楽やカメラワーク、セリフのやりとりまでシビれる超名作。ジェームス・ハントを演じるクリス・ヘムズワースも本当にカッコいいので、題材に興味がなくとも是非おすすめしたい映画。
キャプテン・フィリップス
▼あらすじ
2009年4月、ソマリア海域を航海中のコンテナ船、マークス・アラバマ号を海賊が襲撃。武器を所持していた4人の海賊に、武装していなかったアラバマ号はあっという間に占拠されてしまう。
▼緊迫感あふれる船のやり取りが秀逸な新感覚サスペンス
2009年のソマリア海域人質事件をテーマにしたノンフィクション映画です。船員の為に自ら人質となった船長と海賊の緊迫感あるやり取りが見もの。海と航海術を知り尽くした船長と海賊の戦いは新感覚。単純な船ものアクション映画にはないリアリティに満ちていて、知的。
海賊側の葛藤や背景まできちんと描写し、物語全体に引き込まれる演出も見事です。間違いない名作。
ジャージー・ボーイズ
▼あらすじ
ニュージャージー州の貧しい町で生まれ育った4人の青年たちは、その掃きだめのような場所から逃れるために歌手を目指す。コネも金もない彼らだが、天性の歌声と曲作りの才能、そして素晴らしいチームワークが生んだ最高のハーモニーがあった。
▼ビートルズと人気を二分したグループ
クリント・イーストウッド監督作品。60年代にビートルズと並び2大ポップグループと言われた「ザ・フォー・シーズンズ」の下積み時代とヒット後の栄光の光と影を映し出した作品です。
派手な演出はないですが、舞台裏の様々なエピソードは感動必至。特に物語終盤のシーンは涙なしでは見れない程の名場面が続きます。
音楽に対するひたむきな姿勢やグループ内の対立、思惑、苦悩など、リアルタイムで彼らの音楽を聴いてなかった人たちでも楽しめるドラマティックな展開が非常に魅力的。
チェイサー
▼あらすじ
デリヘルを経営する元刑事ジュンホ(キム・ユンソク)のところから女たちが相次いで失踪(しっそう)して、ときを同じくして街では連続猟奇殺人事件が発生する。ジュンホは女たちが残した携帯電話の番号から客の一人ヨンミン(ハ・ジョンウ)にたどり着く。
▼韓国で起きた大量殺人事件が題材
二十人以上の売春婦や裕福なお年寄りなどを殺害したとされ、韓国で“殺人機械”と言われた連続殺人鬼ユ・ヨンチョルの事件をベースにした作品。ホラー映画よりも怖く気持ち悪い犯人と、警察への募る感情、緊迫感のあるストーリーに終始手汗が止まらない名作。
犯人は2004年12月13日、ソウル地裁で死刑判決を受けています。
冷たい熱帯魚
▼あらすじ
熱帯魚店を営んでいる社本(吹越満)と妻の関係はすでに冷え切っており、家庭は不協和音を奏でていた。ある日、彼は人当たりが良く面倒見のいい同業者の村田と知り合い、やがて親しく付き合うようになる。
▼グロいので注意。
「愛のむき出し」、「トーキョートライブ」、「寄生獣」などで近年話題の園子温監督作品。
題材は埼玉愛犬家連続殺人事件という、1993年(平成5年)に日本の埼玉県熊谷市周辺で発生した殺人です。
マスコミ報道が先行した事件であり、完全犯罪を目論んだ残忍な結末が明らかになるなど異常性の高い事件でした。
この映画は舞台が熱帯魚店に変更されています。かなりグロイので注意。
チェンジリング
▼あらすじ
1928年、シングルマザーのクリスティン(アンジェリーナ・ジョリー)は、ロサンゼルス郊外で9歳の息子ウォルター(ガトリン・グリフィス)と暮らしていた。ある土曜日、彼女は同僚に泣きつかれて断り切れずに休日を返上して仕事へと向かう。
暗くなって彼女が帰宅すると、家で一人で留守番をしているはずの息子の姿はどこにもなかった。
▼真実を知るたびに愕然とする
「アメリカンスナイパー」でも話題をさらったクリント・イーストウッド監督作品です。
失踪した子供が別人として帰ってくるという悲しい実話を、独特の映像表現やスリリングな展開を交えてつつ、徐々に真実が明るみになっていくストーリーに目が離せなくなります。歯がゆくなる話ですが、是非真実を最後までご覧ください。
戦争映画おすすめ、ドキュメンタリー映画おすすめも実話系作品を数多く紹介しているのでよろしければご覧ください。