色を攻略すれば、好きな印象を与えることができる?
ファッション、食べ物、風景、インテリアなど…モノの色によって、見る人が感じる印象は格段に変わります。
また、好きな色や、その時々で選ぶ色によって、その人の大まかな性格や性質、今どういった心理状態なのかというところまで、大まかに推察できると言われています。
「視覚」は、直接右脳を刺激する最も重要な感覚のひとつで「これ良いな」と思う色は、すべて自分の脳が直観的に判断しているのです。これを「色彩心理学」と呼びます。
本記事では、色彩心理学の情報をもとに、様々な色の持つ意味や与える印象、その色を好む人の性格などを解説していきます。心理テストや性格診断にも使えますし、インテリアやファッションなど様々な日常のシーンで応用が可能なので、ぜひご参考にしてみてください。
「茶色」=落ち着きを与える
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茶色は、荒れてイライラしている人を落ち着かせるなどに、癒しや落ち着きを与え、コントロールする色です。
◆茶色の心理的な効果
- 安定している印象を与える
- 緊張を緩和する
- 歴史や伝統を感じる
- 物事をコツコツと継続させる
◆茶色が好きな人の性格・キャラクター
堅実、安定、マイペース、自然志向、温和、頑固、目立ちたくない、コツコツやりたい、現状維持を好む、落ち着いている
◆茶色の活用の仕方
自分に今ちょっと落ち着きがない、または気持ちが浮ついていると感じるときは、身の回りに茶色の小物を置いたり、身に着けてみてはいかがでしょうか。また、日常を忙しく過ごす方はインテリアを茶色中心に構成してみるとよいでしょう。
「白」=信頼を与える
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白は始まり・出発を意味します。
また、光を反射する最も明るい色で、暗い色を引き立てます。信頼感や清潔感を表すこともあり、高級品を扱う販売員や、タクシー、バスなどの運転手などは白色の手袋をしていますね。
◆白色の心理的な効果
- 清潔な印象を与える
- 汚したりしてはいけないと感じさせる
- (実際より空間に)広さを感じる
- 実際より物を軽く感じさせる
※引っ越し業者さんでは、段ボールを茶色から白にする工夫をすることで、作業効率を上げているそうです。
◆白が好きな人の性格・キャラクター
理想主義、意志が固い、素直、正直、無駄なことが許せない、完璧主義者、人を信じる、浮き世離れした所がある
◆白の活用の仕方
相手に清潔感を与えたい初対面のときなどは、白のアイテムを着用すると第一印象が良くなります。
なお、リラックスしたい場合は、白よりも少し色味のあるアイボリーやオフホワイトなどの色が効果的です。
「黒」=他の色を引き立てる
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黒はすべての色を吸収・遮断し、光も通しません。また他の色と組み合わせると、その色を引き締めます。
黒のイメージが合わせた色に上乗せされる効果もあります。
このためインテリアやファッションなど、黒を基調とすると、ほかにどんな色を入れても馴染み、取り入れやすくなります。
一方で、潜在的には負のイメージがあるとも言われています(ブラックマンデー、ブラックマネー、黒星など)。
◆黒の心理的な効果
- 実際より物を重く感じさせる
- 強さや権力、権威を感じさせる
- 自己主張を強くする
- 高級感を与える
- 老化を促進する
◆黒が好きな人の性格・キャラクター
反骨精神旺盛、無口、孤独・孤立、自信過剰、ポーカーフェイス、秘密主義、独立心が強い
※コーディネートがしやすいため、黒い服を持っている方が多いですが、あくまで「色として好きな方」の性質です。
◆黒の活用の仕方
いつもより高級感を持たせたいときや、お気に入りのアクセサリーを引き立てたいとき等、黒の服を取り入れると良いかもしれません。
逆に、初対面の方や仲良くなりたい方がいる場所では、黒よりもグレーの服を着てみてはいかがでしょう。
「灰色」=協調性や柔軟性を与える
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灰色はどんな色とも馴染む事から、協調性・柔軟性を表します。控えめな上品さや、物腰のやわらかさを表します。
◆灰色の心理的な効果
- 上品でおしゃれな印象を与える
- 穏やか、控えめな印象を与える
- 落ち着いた雰囲気を与える
- 物事を受け入れやすくなる
◆灰色が好きな人の性格・キャラクター
用心深い、デリケート、温厚、控えめ、スマート、嫌がることを黙ってやる、優柔不断、防御本能が強い、軽薄を好む、恋愛が苦手
◆灰色の活用の仕方
⇒協調性や柔軟性を表すため、取引先や上司との難しい交渉・打ち合わせの際には、グレースーツを身に着けることで、交渉決裂させず、協調的に話を先に進めることができるかもしれません。
「赤」=活発なエネルギーを感じる
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活発なエネルギーやアクティブな色である赤。強い刺激や高揚感、闘争心なども与えます。
パワフル&アグレッシブです。赤ジャケットといえば、私はルパ○3世を思い浮かべますが、アグレッシブですね。
◆赤の心理的な効果
- 活力を感じ、気持ちを前向きにする
- アドレナリンを分泌し、興奮を促す
- 熱や温かさを感じる
- 食欲を増進させる
- 時間の経過を早く感じさせる
◆赤が好きな人の性格・キャラクター
決断が早い、負けず嫌い、指導者、まわりを疲れさせる、怒りっぽくケンカっ早い、持続性に欠ける、上昇志向
◆赤の活用の仕方
ポジティブに物事を捉えたいときは、赤い物を身に着けるか、近くに置いてみてはいかがでしょうか。また食欲がない場合には、料理に赤いものを含めてみましょう。おかゆには梅干しが定番だったりしますね。
退屈な仕事をしている時も目に見えるところに赤を置くと、「時間の経過を早く感じ」ます。
「青」=気持ちを抑える効果
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青は好感度が高く、世界的に見ても最も好きな人が多い色と言われています。海、空、水と言った自然のイメージと、冷静さ、冷たさといった一見相反する要素があります。
◆青の心理的な効果
- 集中力を高める
- 興奮を抑え、気持ちを落ち着かせる
- 食欲を抑える
- 時間の経過を遅く感じさせる
- 睡眠を促進する
◆青が好きな人の性格・キャラクター
冷静、常識人、ストイック、戦略的、世間体を気にする、自分をおざなりにする、意志が弱い、恥ずかしがりや、プライドが高い、八方美人
「緑」=安心感や調和をもたらす
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緑はその色のイメージ通り、自然を表します。また、安心感や安定感、調和を表します。
黄色と青色を混色である緑は、その2つのイメージも両方持っています。控えめな色なので、他の色とバランスが取りやすいと言われていますが、ファッションでこの色を使う人はあまり見かけませんね。
また、五感の中で緑は嗅覚と関係が深いと言われています。
◆緑色の心理的な効果
- 心や身体の疲れを癒す
- 気持ちを落ち着かせ、リラックスさせる
- 鎮静作用で緊張を緩和する
◆緑色が好きな人の性格・キャラクター
努力家、若々しく前向き、森や自然・植物が好き、自分の感覚を大事にしている、平和主義でバランス感覚に優れている、色気がない、脇役的
◆緑色の活用の仕方
観葉植物を部屋に置くと良いと言われています。緑色の効果からしても、疲れを取り、気分をリラックスする効果が期待できます。もし職場がギスギスしているようであれば、提案してみても良いかもしれません。
「黄色」=判断力や記憶力が高まる
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黄色は有彩色の中で最も明るい色で、光や太陽などを表します。
見ているだけで心を弾ませる効果もあります。また、空間に黄色があると心を弾ませてコミュニケーションが円滑になるとも言われています。洋服やインテリアの一部に取り入れることで、人と仲良くなりやすい色です。
また、「黄色い声援」という言葉に代表されるように、聴覚と密接な関係を持つ色とも言われています。
◆黄色の心理的な効果
- 集中力が発揮される
- 判断力が上がる
- 記録力が高まる
◆黄色が好きな人の性格・キャラクター
明るい、フレンドリー、マイペース、知識欲が強く頭の回転が速い、自己中心的、毒舌、無邪気
◆黄色の活用の仕方
洋服に活用すれば、出会う相手とオープンにコミュニケーションを取ることができ、また会話も弾みそうですね。また職場に取り入れれば、アイデアに詰まったりしたときに、助けになってくれるかもしれません。積極的に取り入れたいですね。
「オレンジ」=解放感や陽気さを表す
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赤と黄色の中間色であるオレンジ。両方のポジティブな要素だけ抜き取った色と言えます。ファッションでオレンジ色をチョイスすると、明るさや元気の良さなどで、周囲の同じような性格を持った人を惹きつけます。
◆オレンジ色の心理的な効果
- エネルギーと開放感を与えることができる
- 整理整頓ができる
- 緊張を和らげ、力が出せるようになる
- 陽気な気分になる
◆オレンジ色が好きな人の性格・キャラクター
チャレンジ精神が旺盛、仲間意識が強い、リーダシップがある、ノリが合わない人を嫌う、見栄を張る、親切、オールマイティ、目立ちたがり屋
「ピンク」=緊張を和らげ、安らぎを与える
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男性でもピンクを好きな人は意外と多く、一時期はファッションにピンクを取り入れる男性も多く見掛けました。
意外とどんな人にも似合う色で、ポジティブな要素が多い色ですが、使い方を間違えると鬱陶しくなる性質もあります。
◆ピンク色の心理的な効果
- 幸福感、安らぎを与える
- 愛情を求めるようになる
- 緊張を和らげる
- 心も体も若くなる
◆ピンク色が好きな人の性格・キャラクター
甘え上手、世話好き、ロマンチスト、繊細、ちゃっかりしている、結果を人のせいにしやすい、見た目を大事にする
「紫」=相反する要素がある
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神秘的で心を穏やかにする色と言われる紫は、同時に不安という面も持っています。
場面によって二面性のどちらかが現れる複雑な色です。感性を鋭くさせ、インスピレーションを与える色とも言われています。五感の中で触覚と結びつきがあると言われています。
この色を好む方は気が若い、とも言われます。
◆紫色の心理的な効果
- 想像力を掻き立て、感性を豊かにする
- 緊張や不安を癒し穏やかな気分にする
- 性的なもの、催眠的なものなどを想像させる
- 勘が鋭くなる
◆紫色が好きな人の性格・キャラクター
ミステリアス、美意識が高く精神性が高い、浮世離れしている、効率が悪い、現実逃避や妄想癖がある、ナルシスト、静かな所が落ち着く
いかがでしたでしょうか。
色の持つ心理的な役割や性質は、他人を理解する助けになるのと同時に、自分がその色を身に着けたり纏うことで、意識的にその色の性質を呼び覚ます助けになる場合もあります。
特に重大な決定事項や判断が下されるビジネスの場は、ネクタイの色だけで大きく結果が左右される場合もあるとまで言われています。色1つで判断が微妙な判断が変わるほど、ギリギリの戦いをしているといったところでしょうか。
特にインテリアなどは小物で変化がつけやすいので、自分に足りないと思った要素を取り入れてみるなど、まずは試してみてはいかがでしょうか。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。ご参考になれば幸いです。