製法ごとに異なるその味
なぜ、磨きの比率を変えたり、工程を変えたりしているのかといえば、それはもちろん味が変わるからです。
味が変われば、当然飲み方や合う料理も変わってきます。
こう書くとなんだかワインとも近い楽しみ方ができるのが分かっていただけるかと思います。
以下では、その飲み方や選び方をお伝えします。
製法ごとの美味しい飲み方
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基本的な考え方は以下のとおりです。コメ本来の味わいが強い日本酒を、コッテリと表現します。
- スッキリ系:冷やして飲む
- コッテリ系:常温・熱燗
◆常温もしくは40度前後で温めて飲む → 純米酒、山廃、生酛
※よく「熱燗」といいますが、本来日本酒を温めて飲む場合は40度くらいが最もベストな温度です。熱々にして飲むのは工業用などにも使われる安いアルコールを飲む場合で、「やかん酒」などと言われます。
◆冷やして飲む → 吟醸酒、大吟醸酒、生酒
◆温めても冷やしてもOK → 本醸造酒
銘柄がわからない時の頼み方
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何の日本酒を選んで飲めばいいのかわからない、、という方に、おすすめの注文方法があります。
それは店員さんに聞いてみることです。高級店かどうかに関わらず、いいお店であれば店員さんはかならずお客さんの好みに合わせて日本酒選びができるはずです。
知識の有無はさておき、面倒くさそうに対応する店員さんのいるお店は、日本酒をあまりおすすめしていないかもしれません。
質問の仕方は、以下のようにやってみましょう。
①スッキリめか、コッテリめか → 2パターン
フルーティ:スッキリ
米の味が濃い:コッテリ
②飲む温度をどうするか → 3パターン
「常温」「熱燗」「冷やす」
つまり、全部で6通りです。味わいと温度でいくつかのパターンを試せば、自分の好きな日本酒の飲み方が見つかるかも知れません。
そのうえで好きな銘柄を見つけるという、とても奥深い楽しみを見出すことができます。
料理との相性
製法ごとに、一般的に言われている料理との相性があります。
- 本醸造酒 → ムニエル、炒めものなど油の多い魚介料理
- 純米酒 → 肉料理、乳製品、油の多い料理、洋食
- 吟醸酒 → 食前酒、塩気の多い料理
基本的には料理とお酒の味を、それぞれ補い合うような組み合わせがベストです。
スッキリしてフルーティーな吟醸酒は、塩気をさっぱりと洗い流してくれる、という風に考えてみると良いかもしれません。
色々と試して相性を確かめてみたいですね。
まとめ
- 日本酒の味の系統は銘柄ではなく、製法と原料で変わる
- 日本酒には大きく分けて「本醸造」「純米酒」「吟醸酒」がある
「本醸造」 → 辛口、コク
「純米酒」 → コク、コッテリ
「吟醸酒」 → さわやか、フルーティ
- 日本酒の分け方によって美味しい飲み方と合う料理がある
- 大吟醸と純米大吟醸が日本酒の最高峰、一番飲みやすい
おすすめの日本酒をご紹介!
飲みやすくてフルーティーな日本酒入門のお酒をご紹介します。
一ノ蔵 ひめぜん
出典:Amazon
日本酒の概念が変わります。アルコール度数8%と軽めで、驚くほど甘酸っぱく、誇張した表現でもなくまるで「甘酸っぱいジュース」のようです。
お値段も比較的手頃で、また女性でも飲みやすいので、みんなで試してみるのも良いかもしれません。
同じく一ノ蔵の「すず音」や、コンビニでも買えるスパークリングの「澪」も、日本酒に馴染のない方に飲みやすいと思います。
新政 No.6
出典:Amazon
生酒において、恐らく革命的に美味しい日本酒の一つといえるかと思います。日本酒が苦手だという方にこそ、試してもらいたい逸品です。
お値段も敷居がやや高めですし、置いているお店もなかなかありませんが、それでも見つけたら一度は飲んでみたいですね。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。ご参考になれば幸いです。