投資商品にはどんな種類があるか
日本人は投資への意識が低いと言われてきましたが、近年は自らの資産運用について興味を持っている人が増えているそうです。
特に株式投資については若年層向けのNISAの説明会を大手企業が行っていたり、学生投資家のセミナーに人気が集まっていますね。
資産運用として「株式投資(現物株投資)」はよく知られていますが、他にもいくつかの種類があります。
それぞれの特徴やメリット・デメリットを見ていきましょう。
銀行預金
▼普通預金、定期預金
誰もが利用している銀行預金は、安定性の高い投資商品です。
しかし1年ものの定期預金の金利は全国平均で約0.025%。
金利収入が極端に低いので、運用性よりも元本を安全な場所に保管するという意味合いが強いでしょう。
債権
▼国債、社債、外債(外国債券)
債権は銀行の金利が低い時代の中で注目されてきた商品です。
国や企業などの発行体が投資家にむけて有価証券を発行し、満期になると元本と金利を返してもらう商品です。
リスクとしては、国債は国が破産しない限り安全ですが、その分金利は低くなります。
社債は企業の倒産による信用リスク、外債の場合は受け取り時点での為替変動によって元本割れするリスクがあります。
日本の現在の国債利回りは0.46%前後です(2015年5月現在)
為替投資(外為投資)
▼外貨預金、外貨MMF、FX
為替投資は日本円を米ドルやユーロに替えて外貨預金、外貨MMF、FXなどの商品で運用することです。
外貨で運用することで、日本円に偏ったリスクを分散させることができます。
リスクとしてはいずれの商品も為替変動が大きく影響することです。
しかも為替変動が起きやすい時間帯は日本時間では深夜帯になるので対応が遅れやすくなります。
またFXは証拠金(元本)より大きな取引ができる分、為替や金利の予想が外れた場合の損失は莫大なものになります。
外貨預金は現在、SBIネット銀行で取引できる南アフリカドルが6%と高くなっています。
投資信託
▼公社債投資信託、株式投資信託
運用のプロに委託して資産を運用してもらいます。
運用する商品は株や債権、外貨など様々です。小口の1万円から大口まで幅広く対応できます。
リスクは、株式や債権と同様のリスクが発生します。
運用する商品によってハイリスク・ハイリターンであったり、ローリスク・ローリターンであるので市場を見極めて購入しましょう。
不動産投資
▼REIT投資、投資物件購入
不動産を購入して家賃収入による収益を得る商品です。資産価値はゼロにならないことや、ローン返済後は全てが資産になるメリットがあります。
リスクとしては、空室、周辺環境の変化、家賃下落、地震や火災など様々な原因で収益が下がることがあります。
その結果ローンが返済できなくなることがあります。
また、返済総額を考えると、一般的な家計では他の投資にお金が回せないというデメリットもあります。
信用取引
▼株式信用取引
現物株投資とは異なり、預けた担保金の数倍~数百倍もの金額で運用するレバレッジが活用できます。
証券会社から株を借りて値下がりしたところで買い戻して収益を得る空売りも行えます。
リスクは、株価の予想が外れた場合、レバレッジが大きいほど損失も大きくなります。
先物取引
▼株価指数先物、商品先物
先物取引は将来の期日にあらかじめ決めた価格で売買する取引です。
商品には金、石油、大豆、株価指数などがあります。
決められた満期日前までに、転売や買戻しという反対売買を行う方法と、満期日に決めていた価格で商品を購入する最終決済という方法があります(現物商品ではない株価指数を除く)。
リスクは、少額の担保金で大きな取引ができる分、大きな損失が出ることがあります。
オプション取引
▼株式オプション、指数オプション
オプション取引は将来の期日にあらかじめ決めた価格で売買する取引です。
先物取引とは違い、買い手は売り手に保険となるプレミアムを支払うので値下がり時のリスクを抑えることができます。
一方オプションの売り手は損失が無限に増えるリスクがあり、上級者向けの投資になります。