「戦争法案」「自衛隊派遣」といったワードが盛んにニュースになり、日本社会でも注目度が高い戦争と人との向き合い方。
2015年10月1日より、そんな現代戦争の真実を描いたドキュメンタリー映画「ドローン・オブ・ウォー」が公開される。
本作は名作SF映画「ガタカ」でタッグを組んだアンドリュー・ニコル監督と俳優イーサン・ホーク主演による、事実を基にした物語。
2010年当時のアメリカ軍による敵国への攻撃が舞台となるが、今回映画で描かれるのは戦地での人間同士の銃撃戦ではなく、ドローン(無人戦闘機)による爆撃。
アメリカ空軍のトミー・イーガン少佐(イーサン・ホーク)は、ロサンゼルスの米軍基地から紛争地域のドローンを操作し、敵対する武装勢力を撃退する。
「これは“標的殺人”が最も激化した2010年の物語である」という衝撃的な言葉から始まる。紛争地域を偵察するドローンのカメラ映像に続き、女性と子どもを見守るイーガンの目がアップで映し出される。すると「北4キロに武装勢力」と無線が入り、イーガンの表情も険しいものに。目標地点へと到達し、ターゲットを確認したイーガンは攻撃準備に移るが、民間バスが接近する。「近すぎる。即刻攻撃か中止に」と指示が入るなか、イーガンは「攻撃する」と即答。「レーザー照射」「発射態勢3、2、1……発射」と眉1つ動かさずに発射ボタンを押し、標的を一掃する。
その後、上官から「攻撃成果は?」と促されたイーガンの同僚は、モニター越しに死体を数え「6名ですが、バラバラでどれが誰の体か」と答える。冒頭から見る者の緊迫感をあおり、本作のリアルな世界観をひしひしと感じさせる内容だ。
出典:http://eiga.com/news/20150912/7/
実際に戦地にいる訳でもなく、さながらゲームセンターのようにボタンやレバーを操作しながら爆撃を加え、任務が終わると自家用車で帰宅していく、現代の戦争の1つの真実。
本作では敵国を空爆する任務のなかで、主人公が精神を病み、PTSD(心的外傷後ストレス障害)に苦しめられるさまを、家族との関係を絡めてリアルに描いていく。
ドローン・オブ・ウォー
10月1日から全国公開!