BMW傘下のMINI(ミニ)が「カントリーマン」という名称で2010年に発売し、日本国内でも『クロスオーバー』のネーミングで2011年に発売されたミニ初のSUVモデルが、登場から7年の時を経て初のモデルチェンジを実施し、2017年度中に発売されることが正式発表されました。
クロスオーバーはミニらしからぬ大きさとは言え、コンパクトながら十分な積載性と室内空間に加え、ミニならではのゴーカートフィーリングが楽しめるとあって、都市部での利用からアウトドアまで幅広い用途に活用しやすく、日本国内でも非常に人気のある車種のひとつ。
一方で長年モデルチェンジがなかったため設計やオプションが古くなっていたところを、今回のモデルチェンジでは一新。エクステリアでは全体で凹凸が加えられフォルムがシャープな印象になり、フロント、リアのランプともに現行のミニに寄せたデザインに変更されています。
また、今回のモデルチェンジの大きな変更点として、これまでミニが弱かった安全運転支援システムも充実。都市部でのドライブも安心な自動減速機能を標準で装備するほか、オプションで衝突予知警告、自動ハイ/ロービーム切り替え、交通標識認識、速度調整機能などを追加可能。
プラットホームはBMW 2シリーズ アクティブツアラーやBMW X1、ミニ クラブマンなどでも採用されている「UKL2」を採用。ボディサイズは全長4229、全幅1822、全高1557mmとなり、現行のモデルから全長、幅共にスケールアップ。荷室容量も1170リットルから1390リットルと200リットル以上拡大(後列シートを倒した場合)し、バックドアは新型クラブマンと同じくオプションで自動開閉も選択できるようになるとのこと。
インテリアは自由にカラーリングを変更できる、MINIらしい遊び心に溢れたイルミネーションランプのほか、センターコンソール周りのデザインも新型クラブマンに合わせて一新。中央の6.5インチモニターは初のタッチスクリーン式になっているほか、二つのドリンクホルダー、ドアポケットには通常のポケットに加えてドリンクホルダーのスペースも新たに追加されています。
今回の発表では国内でも展開されている「ONE」はなくクーパーからの展開となるようで、モデルは最高出力100kW(136ps)、最大トルク220Nmの1.5リッターの直列3気筒ガソリンターボエンジンを搭載する「クーパー」と、「クーパーS」、2リッター直列4気筒ディーゼルターボエンジンを搭載する「クーパーD」、出力165kW(224ps)、最大トルク385Nmの3気筒ガソリンエンジンとモーターを搭載する「クーパーS E」の4種類を用意。それぞれのモデルでFFとなるものの、オプションで4輪駆動のALL4をオプション追加できるようです。
ミニ初のプラグインハイブリッドモデルとなる「クーパーS E」では、センターコンソールのスイッチひとつで電動モーターによるEV走行が可能になり、電動モーターのみでも最高速度125km/h、最大40km走行でき、230Vの家庭用コンセントで3時間15分でフル充電による走行が可能となります。バッテリー残量が少なくなると自動的にガソリンエンジンに切り替わり、EV走行中の充電モードも搭載。
新型クロスオーバー(カントリーマン)は11月18日から27日まで開催されるロサンゼルス自動車ショーで展示され、欧州で2017年春から、日本国内でも2017年中に発売されるとみられます。
via:MINI