世界中のSUVを価格別に徹底比較&ラインナップ!
現在筆者は駐車場の関係上セダンに乗っているのですが、次に車を買い替える時はSUVにしようと思い、その比較検討材料のために国内外のSUVについて徹底的にまとめてみました。
SUVといえばその「ファッション性の高さ」、「大人数でも快適な室内空間の広さ」、「多くの荷物が入る積載性の良さ」、「力強い印象のある見た目」などが選ばれる理由かと思います。車高が高いため視界が良好なのも運転していて気持ちが良いですよね。
私自身もアウディのQシリーズやレンジローバースポーツなどのほか、友人の車選びやドライブなどにも付き合い、トヨタやホンダ、レクサス、ポルシェ、スバル、BMWや日産まで様々なSUVに乗ってきました。
そこで本記事では基本的なSUVの選び方などを踏まえつつ、国産・外車(輸入車)のSUVのほぼフルラインナップを掲載。
それぞれのモデルの特徴やサイズ、価格に加え、人気の車種や選ぶ価値のある特徴を備えたおすすめの車には(★)マークを付けています。どうしても情報が古くなってしまうので、気になるメーカーの最新情報はそれぞれの車種の下にあるリンク先からチェックしてみてください。車選びの一助になれば幸いです。
SUVの選び方と最新事情
まずそもそもSUVとは、「Sport Utility Vehicle(スポーツ ユーティリティ ビークル)」の名の通り、スポーツ利用に特化した自動車の形態の1つです。
このため数年前までのSUVといえば、「4WD(4つの車輪それぞれに駆動力がある車の事)」であることが一般的でした。4WDであることできつい坂道や岩場、雪道などで車体が踏ん張ることができ、安全かつ快適に、車体を動かす事が可能になるからです。
一方で4WDは部品が多くなることで車体重量と価格が上がり、なおかつ燃費も悪くなり、走行時のノイズも大きくなるというデメリットも持ち合わせていることが多く、各メーカーもここ数年でかなり改善のための努力をしています。
しかし時代とともに、本来ハードな使い方をするSUVとしての機能性よりも、先ほど述べたメリットを含めたデザイン性や積載性、視界の良さなどが魅力としてSUVが選ばれることが多くなり、最近では2WD(前輪もしくは後輪のみにしか駆動域がない)の車種も増えており、同じモデルでも4WDと2WDを両方用意し、価格と機能のバランスをユーザーが判断しながら比較検討して選べる事が多くなっています。
また、最近では各メーカーから「クロスオーバーSUV」という車種が続々リリースされています。これは2010年頃からの傾向だったと思います。
この「クロスオーバーSUV」とはセダンやハッチバックのような乗用車をベースにしたSUVの事で、自動車の構造自体が本格派のオフロードSUVとは異なり、車体重量が軽く燃費に優れる一方で悪路は苦手で、「デザインや日常使いに特化した車」という側面が強く出ています。
自動車メーカーにとっては多くの部品を既にリリースされている乗用車と共通化できるために収益性も高く、ユーザーにとっては車内空間が広々としているし、ちょっとしたレジャーに使いやすい上に値段も安い、とウィンウィンな状態が作れているため、近年この「クロスオーバーSUV」が親しまれているんですね。
SUVや自動車そのものの選び方としては、「ファッション性を重視するか」、「家族利用か」、「休日や余暇を使い多少無理した使い方をしたいか」などそれぞれの用途に合った車種を選ぶのはもちろん、「運転感覚」も非常に重要な要素の一つです。
SUVは車高が高い分どうしても重心が上にくるため、高速走行時のカーブや横風によって車がブレやすく、安定性がセダンに比べて劣ることが多いのです。このため、長距離の移動の場合余計な神経や体力を使う事も考えられ、試乗の際にはある程度のスピードを出し、高速道路でカーブを曲がってみたりして直接確かめてみたいところです。
当然同じSUVというジャンルの中でも「重量が低く」、「横幅が長い」車の方が安定感が高まります。一方で燃費が悪くなったり、駐車がしずらくなるなどもあるので、メリットデメリットをしっかりと整理し間違いのない車選びを行いたいですね。
また、安定性やドライブの快適性はハンドリングにおいても同様で、ボリュームのある車なのに車体を制御しやすいようハンドルが軽く作られている車も多いため、「どうも大型車を操作している感じがないな…」というドライブの楽しさという点で不満が出る場合もあります。ハンドリングは逆に「重くて疲れる」という意見もあり一概にはこれがオススメ!とは言えないので、各メーカーごとの特徴を知るために自分が狙っているメーカー以外の車種も一度試乗してみると、より車選びに間違いがなくなるかと思います。そもそも「あの車種と迷っている…」といえば販売員から値引きを引き出せる場合もありますしね。
※本記事で掲載する車の価格は税込み。時期により変動する場合もあります。
SUV車種一覧:300万円以下18モデル
これまでの大型なSUVに加え、コンパクトなタイプのクロスオーバー車種が増え、比較的購入しやすい車種が増えている昨今。国産を含め世界各国のバリエーション豊かなSUVをまずは購入しやすい価格帯からご紹介。
SUZUKI(スズキ)イグニス★
コンパクトカーとSUVを組み合わせたクロスオーバーの新車種として、2016年から発売を開始したイグニス。
コンパクトでスタイリッシュな見た目もさることながら、周囲の確認に便利な全方位モニターやApple CarPlayなどの先端テクノロジーを採用しているのも見逃せない点。最新技術によりエンジンルームを縮小させた事でコンパクトながら室内空間は意外に広々としているのも特徴。
コンパクトなボディは取り回しもよく、JC08モード燃費は最大28.0km/lと維持費面でメリットがあるのも素晴らしく、最新車種だけにメリットが豊富にある。
新車価格:¥1,382,400~
サイズ:全長3,700mm 全幅1,660mm 全高1,595mm
SUZUKI(スズキ)エスクード
SUZUKIが海外向けに開発し、ハンガリーからの輸入という形で国内販売されているコンパクトSUV。
グッドデザインアワード2015を受賞した輸入車のような質感と取り回しやすいコンパクトなサイズ感はもちろん、緊急自動ブレーキなどの先進機能も装備。SUVとして十分な機能性や悪路の走破性も備えつつ低価格を実現し、余裕ある室内空間がファミリーでも使いやすいタイプ。
よりスポーティーなデザインを望むならSX4 S-CROSSというモデルもある。
新車価格:¥2,127,600~
サイズ:全長4,175mm 全幅1,775mm 全高1,610mm
HONDA(ホンダ) ヴェゼル★
街乗りに最適なコンパクトなサイズとSUVらしいボリューム感、足元や頭上の余裕あるサイズ、用途に応じて荷室を広げられるタイプの後列シートなど、全方向でバランスがよく2014年の登場後、瞬く間に人気車種となったHONDA SUVの主力モデル。
FF(前輪駆動)は新車で200万円以下と低価格ながらクーペのような美しいフォルムとSUVらしいボリューム感が融合。2015年には新車販売台数で国内1位を獲得したのもうなずけます。
新車価格:¥1,920,000~
サイズ:全長4,295mm 全幅1,770mm 全高1,605mm
NISSAN(日産) エクストレイル★
1997年に初代モデルが登場後、国産SUVの中でも随一の人気を誇るエクストレイル。そのディティールはまさに「スポーツ好きのために作られた」もので、積載性や居住性の高さを確保するため横幅1,800mm、全高1,715mmとボリュームがありつつ、全長は4,640mmと比較的扱いやすい。後列をフラットにして荷室を広げられたり、水洗いできる車内であったり、トランクが手袋をしたままでも開閉できるセンサー式だったりと、とにかく実用的。
高級感あふれる内外装と加速感のあるエンジンを搭載しつつ、国産ならではの低価格を実現。最近ではハイブリッドモデルも登場し、3列シートも選べるなど選択の幅も魅力的。
新車価格:¥2,324,160~
サイズ:全長4,640mm 全幅1,820mm 全高1,715mm
NISSAN(日産) ジューク
ユニークなデザインが特徴の日産のコンパクトSUV。1500ccと抑えめのエンジンのため価格は安く、フロントからリアにかけて傾斜していくクーペのようなフォルムが特徴。その分後列はやや狭く、視界も慣れるまでは注意が必要。どちらかと言えばレジャーより都会向けのSUVと言える。
現在開発中の次世代モデルは業界関係者も驚きのスタイリッシュなフォルムにモデルチェンジ。一気に注目度が上がることも考えられ、発売予定の2017年まで待ってみるのも手。
新車価格(現行モデル):¥1,975,320~
サイズ:全長4,135mm 全幅1,765mm 全高1,565mm
TOYOTA(トヨタ) ハリアー
日産・エクストレイル、スバル・フォレスター、マツダ・CXと並ぶ国内人気SUVの筆頭株。
インテリアデザインは上級ラインであるレクサスのRX、LXとほぼ相違なく、SUVとしてのスポーティーさよりもセダンのような高級感を押し出した車種。
そのため同じエンジン性能のエクストレイルやCX、フォレスターと比べるとやや割高になる。300万円以上出し、4WDのモデル「プレミアム」やハイブリッドモデルを買う方が購入意義があると言える。
新車価格:¥2,880,000~
サイズ:全長4,720mm 全幅1,835mm 全高1,690mm
TOYOTA(トヨタ) C-HR
「プリウスのクロスオーバーSUV」とも呼ばれるワイド感とエッジを両立させた2016年登場予定の新型車種。
最大熱効率40%を実現した新型エンジンをはじめ、コンパクトさと軽量さを兼ね備えたハイブリッドシステムを採用し、低燃費や居住空間の充実、スムーズな走り出しをもたらしているとアナウンス済。
全長4,350mm、全幅1,795mm、全高1,555mmと立体駐車場にも配慮したサイズ感も魅力的。
価格(予想):¥2,200,000(ガソリン車)~
SUBARU(スバル) フォレスター★
スタイリッシュなデザイン、走行安定性としなやかな乗り心地、フィット感のある操舵感覚、充実の安全装備など、全方位でバランスがよく価格も抑えめな国産SUV随一の人気モデル。今どきの「コスパ」良しな自動車と言えるでしょう。
広々とした荷室はたくさんの荷物やペットを乗せるのにも最適。車高が高いので段差も乗り越えやすく、正にスポーツのための1台と言えます。エクストレイルやCX-5などと迷うところ。
新車価格:¥2,149,200~
サイズ:全長4,610mm 全幅1,795mm 全高1,715mm
SUBARU(スバル)XV
フォレスターとは異なり同メーカーの「インプレッサスポーツ」が開発ベースになっているコンパクトSUV。充実の燃費と加速性能、程よい積載性を備え都市部からレジャーまで幅広く使いやすいのが特徴的。日本の駐車場事情にも配慮し立体駐車場にも対応。
本格的なスポーツ派はもちろんだが、数日の温泉旅行やドライブ、都市部での日常遣いが多い場合はフォレスターよりこちらを選んだ方が使いやすい。
新車価格:¥2,289,600~
サイズ:全長4,4450mm 全幅1,780mm 全高1,550mm
SUBARU(スバル)エクシーガ クロスオーバー7
これまでミニバンタイプだったスバル・エクシーガにSUV的なデザインを加え、ファッショナブルなインテリアや7人乗り、ミニバンならではの積載性の高さを併せ持つモデル。サーフィン、スノーボード、友人たちとのキャンプ、子供たちの送り迎えまで活躍の幅は無限大。
アイドリングストップ機能を備えた2.5ℓの水平対向4気筒エンジン、フラットな乗り心地、アイサイト機能による安全性など、リーズナブルな価格だけではない様々なメリットがあります。
新車価格:¥2,754,000~
サイズ:全長4,780mm 全幅1,800mm 全高1,670mm
MAZDA(マツダ) CX-3
2015年に登場後、国内外で瞬く間に人気となったマツダの新世代SUV「CX」シリーズのコンパクトSUV。
コンパクトなボディは扱いやすく、荷物の積載量や後列の居住空間はやや抑えられたスタイリング重視で選ぶ人向けのSUVと言える。
小型のボディながらやや割高感があるのはディーゼルエンジンを搭載している仕様から。購入後の維持費は安くなり、独特のエンジン音をセーブする「ナチュラルサラウンドスムーサー」機能を搭載。
新車価格:¥2,376,000~
サイズ:全長4,275mm 全幅1,765mm 全高1,550mm
マツダ CX-5★
国産車に欧州車のような流麗なデザインを取り入れたことで近年爆発的ヒットした大型SUV。
広々とした室内は大人が4人乗り込んでも十分で、長距離の移動を見越した後列の快適性も高く評価されています。
優れたトルク性能を発揮し大型ながら加速性能も十分。ディーゼルエンジンタイプもあるがガソリン車との価格差が大きく、維持費だけ考えるとそれほどお得感はない。
新車価格:¥2,446,200~
サイズ:全長4,540mm 全幅1,840mm 全高1,705mm
MINI(ミニ) クロスオーバー★
欧州で「カントリーマン」の名称で発売されたMINI初のSUVモデル。SUVながら立体駐車場に収まるサイズ感と、同列のCX-3やヴェゼル、ジュークに比べてドイツ車らしい重厚感や質感が魅力的で、ファッショナブルな人にも最適。
レジャーにも申し分ないタイプではあるものの初登場からモデルチェンジしておらず、安全装備や標準装備が他メーカーに比べ弱いのは事実。オプションが充実し好みにあったカラーリングの中古車を見つけた方が現時点ではお買い得感がある。
新車価格:¥2,750,000~
サイズ:全長4,105mm 全幅1,790mm 全高1,550mm
PEUGEOT(プジョー) 2008
自動車量産メーカーとして世界最古の歴史を誇るフランスのPEUGEOT(プジョー) は、欧州車らしいスタイリッシュなデザインと国産車並みの価格が魅力のひとつ。
2008はヴェゼルやCX-3、MINIクロスオーバーなどと並ぶコンパクトタイプの都市向けSUV。
フロントモニターを最初にタッチスクリーン型にしたのもプジョー。
新車価格:¥2,591,000円~
サイズ:全長4,160mm 全幅1,740mm 全高1,550mm
RENAULT(ルノー)キャプチャー
コンパクトカーや個性的なモデル「カングー」などで知られるフランスのRENAULT(ルノー)初のコンパクトSUV。
ホイールベースが同列のSUVに比べて長いため高速道路などを走行する際の直進安定性に優れ、室内空間も効率的で快適。
インテリアもさりげなく上質で、決して派手な車ではないものの個性を十分にアピールできそうな車種であることは確か。
モデルは「ZEN」、「INTENS」の2種類があり、「INTENS」のみMINIのようにボディとルーフ・ドアミラーを2トーンカラーにすることが出来る。
標準でリアビューカメラも備え価格差もほとんどないため基本的には「INTENS」を選ぶ形になっており、「ZEN」は受注生産で納車までに時間がかかる。
新車価格:¥2,569,000円~
サイズ:全長4,125mm 全幅1,780mm 全高1,565mm
FIAT(フィアット)500X
2015年に登場したイタリアFIATのSUVモデル。読み方は「500X(チンクエチェントエックス)」。
燃費・走行性能・室内空間すべて平均的ではあるものの、上級モデルには緊急自動ブレーキが付属。他のSUVと比べて選ぶ理由はやはりこのデザインになるはず。ポップなデザインを残しつつボリューム感のあるフォルムはこの車種とMINIクロスオーバー以外にはなかなか見つからない。
全幅1795mm、全高1610mmとコンパクトSUVとミドルサイズの中間とも言える絶妙なサイズ感。
新車価格:¥2,862,000
サイズ:全長4,270mm 全幅1,795mm 全高1,610mm
JEEP(ジープ)レネゲード★
アメリカ発のオフロードSUVブランドとして国内でも人気を誇るJEEP(ジープ)。こちらはオフロードでも街乗りでも活用しやすいコンパクトタイプのSUV。とは言えJEEPの中ではコンパクトであるというだけで、全幅1805mm、全高1695mmと程よいボリュームはあり、JEEP伝統のラングラーを小型に切り取ったようなデザインが特徴的。
2015年発売で設計も新しく、FIATの500Xと基本機構が同じであるためJEEPの難点である燃費の悪さはない(JC08で14.6km/ℓ)。街中で活躍できるスムーズな走りが評価される一方、オフロード性能はそれほど高くなく、4WDモデルは価格も割高感があるので、このデザインが好きな方に強くオススメ。
新車価格:¥2,970,000〜
サイズ:全長4,255mm 全幅1,805mm 全高1,695mm
JEEP(ジープ) コンパス
三菱アウトランダーとプラットフォーム(車の基本構造部分)を共有しているJEEPのミドルサイズSUV。JEEPの特徴である見た目通りのハンドリングの重さ(穏やかさ)は国産車にはない運転感覚。
重量級な見た目に目が行きがちなJEEPだが、インテリアデザインの上質さはベンツやポルシェなど高級車メーカーにも引けをとらない。こちらは300万円の予算を若干オーバー。
新車価格:¥3,078,000~
サイズ:全長4,475mm 全幅1,810mm 全高1,665mm