色々あって悩んでしまう、メンズのアウター&コート選び。
本記事ではコートに絞り、どのような種類があるのか総チェックしていきます。
それぞれのコートごとのデザイン的特徴や雰囲気、着こなし、チェックしたいブランドなどを載せているので、それぞれ確認しつつ、次に購入するものを選ぶ参考になれば幸いです。
ルーツやデザイン的特徴も載せていますが、最近では各ブランドごとにアレンジした商品が多いので特に覚える必要もないかと思います。参考までに読んで頂ければ嬉しいです。
ダッフルコート
▪ルーツ、特徴
元々は北欧の漁師の方が織物を使って暖かく、簡単に着脱できる仕事着として作ったのが始まりです。
特徴である前の留め具と紐のループは、手袋をしながらでも着脱がしやすい事に由来します。ボタンやジップは手袋をしていると閉じにくいですからね。
その後、イギリスの海軍に防寒着として採用され、現在の木製の留め具や大きめのフード、膝までの丈などが一般的になりました。
軍服の上から着られるよう、ゆったりしたシルエットなども特徴です。
▪着こなし、購入のポイント
日本では学生服の上から着用するイメージがある方も多いかも知れません。昔はお母さんが買ってくる上着の定番だったため垢抜けないオタクっぽい洋服のイメージが強いですが、優しげな印象を与えられ、ナチュラルなファッションが好まれる現代においては街でもオシャレに着こなす方をかなり見かけるようになりました。
厚みのあるウール素材の商品が大半ですが、重ね着をしないと真冬は寒い事が多いため、インナーを工夫する必要があります。
最近ではユニクロでもスタイリッシュな商品が販売されていて、サイズも大きすぎないので最初の1枚には最適です。ニットやシャツ、ローファーなど革靴とともにきれいに着こなすのが鉄板だと思います。
細身のパンツ、レザーシューズなど全体的に綺麗にまとめた王道の着こなし。インナーにダウンを合わせると真冬でも対応できるスタイリングになります。ユニクロのウルトラライトダウンの襟なしタイプが重ね着におすすめ。インナーはシャツなら自然に馴染みます。
USED加工のデニムとレザーシューズを合わせた着こなし。黒のコートが持つ男らしい雰囲気とデニムがマッチしています。
加工はやりすぎていないものの方がダッフルコートのディティールにもマッチします。
ベージュのダッフルコートは相性のいいグレーやホワイトなど淡い色と合わせると上品にまとまります。
シューズは濃いブラウンなどで引き締めるとより効果的。
Vネックニット、白シャツ、ブルーデニムと合わせた王道の着こなし。デニムはややゆったりしたものなら折り返してスニーカーを合わせ、タイトなものならブーツが相性がいいですね。
スーツと合わせる場合は可愛くなりすぎないよう、サイズ感や丈に注意しましょう。ジャケットの裾がギリギリ隠れるくらいで、袖も親指の付け根が隠れないくらいがベストです。
▼ダッフルコートでチェックしたいブランド
Gloverall、OLD ENGLAND、LITHIUM HOMME、ORCIVAL
モッズコート
▪ルーツ、特徴
アメリカ軍が極寒地での任務に携わる兵士の為に開発した服で、1951年に採用された事からM-51というネーミングが一般的です。
その後、デザイン性の高さからイギリスの不良集団(モッズ)が着たことでモッズコートと呼ばれるようになりました。
防寒性を高めるための首元のストラップ(前を開けて着る時は大きく下に垂れるようなデザイン)と、フィッシュテールと呼ばれる燕尾形になったバックスタイルの形状が特徴です。
▪着こなし、購入のポイント
もともと防寒性を重視したアウターですが、春夏は薄手の生地でファーも付いていないシャツのような感覚で羽織るものも売っているので、好みに合わせて購入時期を選びましょう。
基本的にはモッズの着こなしに合わせて、Vライン(アウターにボリュームを持たせ、パンツやブーツを細身のものにしてアンバランス感を楽しむ)の着こなしがおしゃれだと思いますので、秋冬用の防寒性の高いものを購入した方が使えるでしょう。
スニーカーより断然ブーツの方が合うアイテムです。
オーバーサイズ気味に着こなす
ややオーバーサイズなものをタイトなパンツと合わせて、Vラインを作るのがおすすめ。
ニットキャップやスラックス、スニーカーと
カジュアルで取り入れやすい着こなしです。色味を抑えれば綺麗めな印象になりますね。
全体で色味を抑えつつ、チェックシャツを差し色にするスタイル。
デニムのセットアップと
カーキの服と相性のいいデニムをセットアップで着こなしたスタイル。
グレーのトップス、ブルーデニムのベーシックな組み合わせ
ベスト+スラックス+vネックTシャツ
ベーシックなカラーリングとアイテムでまとめたすぐに挑戦しやすい着こなしですね。
▼モッズコートでチェックしたいブランド
ピーコート
▪ルーツ、特徴
19世紀の後半からイギリスの海軍が軍服として使用した事で世界的に多く広まったコートです。
漁師の間でも広まった事もあり、今でもボタンのデザインにイカリのマークを採用するブランドが多いのが特徴です。
船上で着用されていたため、風向きによって隙間から風が入るのを防ぐため、左右のどちらでも前にして着用できるようになっています。
これは左右どちらかのボタンが欠損しても前を逆にして着用できるという汎用性の獲得という意味もあります。
▪着こなし、購入のポイント
他のコートに比べて着丈が短いため、カジュアルにも綺麗めにも合わせやすい特徴があり、中高生からビジネスマンまで幅広く愛用されています。
その分スーツやジャケットなどに合わせて着用した場合、ボタンを閉じると下に着た服が飛び出して不格好になる場合があります。
購入時は中に何を着て着用するかをあらかじめ想定したうえで丈やサイズを選ぶ必要があります。
スーツにも合わせるならジャケットを中に着た状態で試着を、カジュアルのみならニットやシャツと合わせられる丈の短くて細身のものを選びましょう。
ブルーデニム+スニーカー
細身のものならデニムやスニーカーとも相性が抜群。裾を折り返してカジュアルに着こなしたり、プリントTシャツ、バイカラーのニットと合わせましょう。
ベージュのPコート
ブーツや細身のスラックスと合わせたモノトーンな着こなしにベージュが映えます。
バッグもクラッチバッグなどでシンプルに。
ニット、ウールのスラックス
グレーのスラックス、ブラウンのチャッカブーツでまとめた大人な着こなし。
ナイロン素材のPコート
ナイロンなどのカジュアルな素材を選べばPコートのカッチリ感も薄まり、活動的な印象に。
スーツと合わせる
スーツと合わせる場合はしっかりとジャケットの裾が隠れる丈の長めのものをチョイスしましょう。前を閉めた時に裾が出ていると不格好になります。
ネイビーのスーツならグレー、グレーのスーツが多いならネイビーやブラック、キャメル色がおすすめです。
▼ピーコートでチェックしたいブランド
Burberry、HERNO、ORCIVAL、schott、SHIPS
安価なものならcoenやHARE、ユニクロ、スーツに合わせるならスーツセレクトなどチェーン系のスーツ店もチェック。
トレンチコート
▪ルーツ、特徴
第1次世界大戦時のイギリス軍が開発したもので、軍服の上に羽織る防水用の上着が求められていたことから誕生しました。
ただ、これには諸説あり、それ以前から原型は考案されていたとも言われています。
トレンチとは「塹壕(ざんごう)」という意味で、兵士が銃撃から身を守る戦場で高い性能を発揮した事から来ています。
襟もとや手元、ウエスト部分に締める事で温かさを保ち、寒風を防ぐストラップがついているのが特徴です。
▪着こなし、購入のポイント
トレンチコートは主に膝下までのロング丈か、腰までのショート丈の2種類があります。
スーツの上に合わせるなら小柄な方はショート丈のほうがおすすめですが、私服用ならば袖丈や肩幅をしっかりと合わせればロング丈でも違和感はありません。
ボタンがダブル(2列)になったデザインなのでややカチっとした印象になります。キメた感じになるのが嫌ならステンカラーのコートの方がいいかも知れません。トレンチならではの色合いであるベージュを着こなすのがおすすめですが、キメキメになるのを避けるならシックなカーキのカラーリングもおすすめ。
ナイロンやポリエステル製が多いので、真冬の着用は重ね着を頑張る必要があります。
チェックシャツ、パーカー、used加工デニムでカジュアルに。
爽やかなベージュを選べば親しみやすい印象になります。ジーンズと合わせてラフに着こなし、裾を折り返してスニーカーを合わせたり、細身のデニムならブーツも好相性です。
デニムのセットアップでラフな着こなし
ややオーバーサイズ気味のトレンチをラフに合わせるのもカッコいいですね。Gジャンを着ずにシンプルな白のカットソーでもおすすめ。
淡い色で合わせてクリーンに。
カジュアル×綺麗めの着こなし
ノンウォッシュのデニムや黒のニット、シャツと合わせたかっちりとした着こなし。肩や袖のサイズ感はしっかりチェックしつつ、ややオーバーサイズでもトレンチコートのかっちり感を中和できるのでおすすめです。
ベーシックなスーツコーディネート
▼トレンチコートでチェックしたいブランド
Burberry、MACKINTOSH LONDON、HERNO、UNITED TOKYO、green label relaxing
スーツに合わせるならチェーン系のスーツ店ならオールシーズン展開されています。私服用も定番アイテムのため多くのセレクトショップに置かれています。高級品なら最も有名なのはバーバリー。雨にも強くハリとコシのある素材です。次いでマッキントッシュ。