ステンカラーコート
▪ルーツ、特徴
レインコートの一種で、トレンチコートから派生したデザインと言われているのが、ステンカラー(和製英語)コートです。
トレンチコートと比較するとボタン位置は中心の1ラインのみで、閉じた状態で外からボタンが見えない比翼仕立て(隠しボタン)であるのが一般的です。
また、最近は減りましたが肩はラグラン(首元から袖の先まで区切りがない)で、肩幅を気にせず着用できる商品が多いのが特徴です。
ウールやカシミア製のものも多いですが、ポリエステルやナイロンなど軽快な素材のものが一般的です。
▪着こなし、購入のポイント
基本的にはナイロンやポリエステル製の商品が主流なので春、秋~初冬までのアイテムです。
飾り気がなく爽やかな印象が強いアイテムなので、無地やボーダーのカットソー、薄色のデニムやスニーカーと合わせるのが最もベーシックな着こなし。ベージュのほか、グレーなど淡い色の商品がより商品の魅力も引き立つでしょう。
ダークカラーでまとめた着こなし
ブラックデニムやスニーカーなど、カジュアルなアイテムながらダークトーンでまとめて引き締めた着こなしです。
ダークトーンでまとめたベーシックな着こなし
ウール素材のステンカラーコート
スウェードのチャッカブーツと相性のいいウール素材を利用した温かみのある着こなし。
マフラーでアクセントカラーを投入している参考にしたいコーディネートです。
カジュアルな着こなし
クリーンさが特徴のアイテムなので、スウェットやスニーカーと合わせても上品にまとまります。
▼ステンカラーコートでチェックしたいブランド
Traditional Weatherwear、MACKINTOSH LONDON、Danton、SHIPS、MACKINTOSH PHILOSOPHY、UNITED TOKYO
そのほかアダムエロペ、エディフィス、トランスコンチネンツなどビジネス向け・きれいめ系のセレクトショップで豊富に取扱いあり。
N-3B
▪ルーツ、特徴
「エヌスリービー」と言う読み方のこちらの服は、元々アメリカ空軍の陸上作業員用にALPHA (アルファ) 社が納品したのが始まりです。
中綿が多く、首元はファーがついており、防寒着として冬服の定番となりました。
同じくN-2B(エヌツービー)という商品がありますが、そちらは丈が短いパイロット用、N-3Bはロング丈で防寒性を重視した陸上作業員用です。
ボタン配置や袖のポケットなど、無骨な印象が強いアイテムです。
▪着こなし、購入のポイント
中綿が入った商品が多く防寒性が高いため、ダウンジャケットとともに冬のファッションの定番アイテムです。
都市部ではインナーが薄手でも温かさを保てるため、組み合わせをそこまで考える必要もなく、着こなしが楽なのもポイント。一方でサイズ感が大きい商品が多いので、小柄な方は着られている感じにならないよう注意が必要です。無骨な印象なのでハードになりすぎないよう気を付けつつ、シンプルなブーツなどが相性がいいかと思います。
ニット、スラックス
ニットやスラックス、ソックス見せでクリーンに着こなしたスタイルです。
シャツ、スリムデニム
レザーシューズやシャツ、スリムデニムと合わせた都会的な着こなし。
このような着こなしの場合は光沢のあるナイロン素材ではなく、ウール素材のもののほうが好相性です。
スリムパンツ&スニーカー
デニムと合わせると古き良きアメカジという印象になるので、色味を抑えた着こなしの方が人気。
▼N-3Bでチェックしたいブランド
チェスターコート
▪ルーツ、特徴
平たく言うと丈の長いジャケットのこと。
19世紀に、チェスターフィールド伯爵がはじめて着た、というのがネーミングのルーツとも言われています。日本でも最近人気のコートの一種で、太ももから膝にかけてまである丈が特徴です。
ジャケットの上に羽織るためのゆとりのあるデザインか、あるいはジャケットそのもののように着るために細身のデザインになっているか、商品によって異なります。ダブルジャケットが長くなったような前ボタンが横に2つ付属しているタイプもあります。
▪着こなし、購入のポイント
カジュアル着としては丈が長く一見着こなしが難しい印象ですが、デザインとしてはジャケットそのもののであり、ベーシックなデザインなので意外にどんなアイテムとも合う使いやすい商品です。簡単な組み合わせでオシャレな印象になれる便利なアイテムと言えるでしょう。
スラックスと合わせてラフに、カジュアルに着こなすのがおすすめ。
逆にスーツと合わせるような商品はボリュームがありかつ、カチっとしたアイテムが多く、スタイルが良い方が映えるでしょう。
クリーンに着こなす
コートの持つ上質で大人っぽい雰囲気を引き立たせるコーディネートがおすすめ。
このようにインナーとパンツの色味を抑えるとスッキリとまとまります。ホワイトは結構勇気がいりますが、グレーや黒なら挑戦しやすいですね。
デニム、スニーカー、ハイネックニット
折り返したデニムやスニーカーなどラフなスタイルにも合うチェスターコート。ベーシックに、シンプルに着こなす方がよりアイテムの持つ雰囲気が引き立ちます。
スーツスタイル
タイドアップしたスーツスタイルにも抜群に好相性ですね。
インナーダウンスタイル
ユニクロの提案するインナーダウンスタイルなら冬場も着用できます。シャツやヒートテックと合わせれば靴を除き3万円以下で抑えられそうです。
足元はスニーカーやレザーシューズでもいいですし、雨の日はレインブーツでも合いそうです。
▼チェスターコートでチェックしたいブランド
LARDINI、Paul Smith、HERNO、HARRIS WHARF LONDON、LITHIUM HOMME、UNITED TOKYO
そのほかエディフィス、アーバンリサーチ、アダムエロペ、ビームス、シップスなどきれいめ系ショップ全般で取り扱いあり。
ムートンコート
▪ルーツ、特徴
アラスカの極寒地に住むエスキモーが羊毛や革から作ったことがルーツとされている、温かみのあるアイテム。
表地がサラサラした素材、裏地がボアになったタイプが多く、防寒性は抜群。一方で価格が安いものは裏地がアクリル製のものが多く、見た目ほど防寒性のない商品も多いので要注意。
▪着こなし、購入のポイント
保温力があり、カジュアル感がありながら高級感のある装いが出来るのがムートンコートの特徴です。
本物の素材を使用したものは非常に高額で、セレクトショップなどで購入する安価な商品はほとんどが雰囲気を取り入れただけの合成繊維など、保温性の面で劣ります。デニムやスウェットなどカジュアルなアイテムと合わせるのがベーシックですが、色味の濃いものを選びスーツに合わせるのも決まります。
デニムと合わせてシンプルに
デニムやプリントTシャツと合わせるのは王道の着こなしですね。
イタリアン風な着こなし
スーツと合わせる際はショート丈で
スーツの丈と合わせてダークトーンのものをチョイスすれば、自然にテーラードスタイルにもマッチします。
質感や色合いが気に入った古着を2万円くらいかけて全身直して着用するのもおすすめ。
ショート丈でフライトジャケットのデザインを取り入れた商品も多い。
▼ムートンコートでチェックしたいブランド
Burberry、COMOLI、glamb、Dsquared2
原価が高い商品が多いので、古着を購入して仕立て屋でサイズを直すのもおすすめ。
ランチコート
▪ルーツ、特徴
ムートンコートと似ているのですが、裏地がアクリル製のボア、表地がコーデュロイなどの素材を使ったものがランチコートです。
コットンやアクリル、ポリエステルを使ったものが多く、防寒性よりはファッション性を楽しむものです。
襟にボアのついたGジャン型のブルゾンもランチコートと言われていたりします。
牧場でカウボーイが身に付けるためのアイテム、とも言われていますが起源としては間違っていて、VANSが土臭いアメリカンなコートを作った時に紹介した謳い文句です。
その名残からか、ファッション誌や通販でも「カウボーイジャケット」というネーミングが使われていたりします。
▪着こなし、購入のポイント
ボリューミーで温かみのあるアイテムである一方、真冬を耐えきるほどの防寒性はないため、春先や秋に着用するアイテムです。
無骨で男らしいアメカジファッションのアイテムなので、ネルシャツやツバ広のハット、ウエスタンブーツ、ネルシャツなどと相性のいいアイテムです。
▼ランチコートでチェックしたいブランド