国民年金って?
国民年金は、個人事業主や自営業者など商売をされている方、またその奥様が加入対象となる保険制度です。
25年以上毎月の保険料15,590円(平成27年度)の支払いがあることを条件に、原則65歳から受け取ることができます。
つまり、「将来の為に、今からお金を積み立てましょうね~」という事ですね。
▼厚生年金と国民年金の違い
よく、厚生~、国民~とかって言葉がありますが、違いは簡単です。
厚生年金=サラリーマンが自動的に加入するもの
国民年金=自営業者や個人事業主などが払うもの
厚生年金は、本来払う国民年金額にちょっとだけ上乗せして払うものです。
つまり、厚生年金には国民年金が含まれているので、ほぼ意味合いは同じです。
大体国民年金は現時点では掛け金の1.4倍くらいが返ってくると言われていて、銀行預金や他の投資に比べても金融商品としてみれば優秀な方です。
ですが、インフレ(通貨の価値が下がる)も考えられますし、かならずしも現時点でまじめに納めることがお得であるとは言い切れないと考える人もいるのです。
国民年金の現状
年金制度は現在実質破たんしており、「将来払った分の金額が返ってこない」のは確実になっています。こちらの記事なども気になれば→http://www.j-cast.com/2012/02/06121281.html
厚生年金の世代間不公平は、ある大学教授の試算によると、1940年生まれは払った額の+3千万円の給付が受けられ、対して1980年生まれは-1700万、90年生まれは-2200万とも言われています。
2000万円近くを国に寄付しているだけの制度と言えます。
更に現在の10代、20代、30代は給付年齢が上がり、更に恩恵を受けにくくなるでしょう。
国民年金の制度、免税方法
国民年金の基本的な仕組みと節税方法をご紹介!
国民年金は最低25年支払っていないと一切年金を受け取ることは出来ません。
25年以上毎月の保険料15,590円(平成27年度)の支払いがあることを条件に、原則65歳から受け取ることができます。
受け取る金額は、加入期間によって変動します。例えば20歳から60歳までの最高加入期間の40年間だとすると、毎年786,500円、毎月約65,500円を受け取ることができます。ご夫婦二人であればこの金額の倍になるわけです。
もし加入期間が最低加入期間の25年だった場合、毎年491,000円、毎月約41,000円を受け取ることができます。
ではこの毎月の保険料15,590円を節約する方法はないのでしょうか。
実は国民年金には前納制度が設けられています。最大2年間分を一括で前払いすることで割引を受けることができます。
一例として、平成27年度分(15,590円)と28年度分(16,260円)の2年間をまとめて一括払いするとします。
もし割引がない場合、2年間の支払いは
15,590円×12ヶ月+16,260円×12ヶ月=382,200円となります。
前納制度で割引をした場合、2年間の支払いは
15,590円×12ヶ月+16,260円×12ヶ月=382,200円
382,200円-15,360円=366,840円となります。
つまり15,360円分が割引されるのです。
2年前納を申し込む場合は手続きが必要になります。
申込用紙を記入し、年金事務所に送付します。
ただし申し込み期限は毎年2月末までとなっています。
この前納制度は銀行の利息に比べるとはるかにお得です。ある大手銀行の2年定期の金利はたったの0.03%。
2年間の保険料分382,200円を定期預金したとしても、金利はわずか216円にしかならないのです。
その点国民年金の前納制度は15,360円も得になるわけで、年2%を超える預金をしていることになります。
国民年金は加入者が減少することで掛け金の運用利回りが上昇し、厚生年金よりはるかにお得です。
さらに、国民年金の制度維持のために厚生年金で財源を賄っています。2年前納で国民年金を納めることが、自営業者の方や個人事業主の方にとって現時点では最も有益であるといえます。
払えない場合は免除を
国民年金は病気などで働けない場合など経済的な理由があれば免除を受けることができます。
手続きは年金事務所で相談して認められると免除扱いになります。
免除には全額免除、3/4免除、半額免除など、収入に応じて決められることになります。
免除のメリットは、減額されても国民年金は支払いをしているという扱いになります。
しかし経済的事情から未納していると、65歳になっても年金がもらえない可能性があります。
なぜなら国民年金は最低25年以上納めないと1円ももらえないからです。
現在若者に未納者が増えている問題が起きています。これでは途中から保険料を納めても25年未満になってしまうかもしれません。
しかし理由があるのであれば、この便利な免除制度を利用しましょう。
将来年金をもらえるかもらえないかでは天と地の差があります。
今未納している方は免除が適用できるか年金事務所で一度相談してみましょう。
まとめ
厚生年金=サラリーマンが加入する年金
国民年金=自営業者、個人事業主が加入する年金
厚生年金は支払った額に比べて大幅な損失がある。
国民年金は現時点では利回りもよく、有益な金融商品と言える。
国民年金は前納することで割引が受けられる。