裁判の傍聴に行ってみよう ~後編~
裁判は30分~1時間程度。裁判員裁判は1日がかり
1回の裁判は短く、30分から1時間程度のものを1日何個も処理しています。
裁判員裁判の場合は、裁判員の方たちの負担を減らす目的もあり、休憩時間を挟みつつ、1日で判決まで行く場合が多いです。
裁判員裁判はわかりやすい
裁判員裁判も1日に何個か行われている場合がありますが、原則1日で終了します。
休憩を挟みつつ長丁場にはなりますが、一般の方が裁判員をしているだけあり、スライドなどを使って、かなりわかりやすく解説されます。
被告人は常に法廷にいる訳ではなく、質問や弁明の際にだけ入室してきます。
被害者情報は原則的に非公開
刑事事件の場合、被害者のプライバシーを尊重し、氏名や顔写真を傍聴者が確認することはできません。
防犯カメラ映像や事件に関する画像などは、傍聴者には見えないようにされているか、顔の部分だけ見えないよう加工されていたりします。
実際に見学した裁判
東京地方裁判所(霞が関)訪問、午前中だけで4件の裁判を見ることができました。
業務上横領
公益財団法人の預金を不正着服し、私的に流用していた経理の男の審判です。
銀行印を利用し、堂々と数十回に渡り、合計1億円以上の預金を着服。被告人は業界最大手の広告代理店から公益財団に出向し、職員らの信頼を得ていましたが、着服した金はほとんど競馬につぎ込んでいました。
検察側の4年の求刑に対し、不動産を売却するなどして損失を補てんした被告人には懲役2年3か月が下りました。
不法侵入及び強制わいせつ
裁判員裁判。被害の状況を映した監視カメラの映像が非常に恐ろしいものでした。
軽く押し倒されバッグを奪われている(?)程度だったので公開されたのでしょうか。
ストーカー行為および脅迫
元交際相手に対し、数十回に渡る脅迫電話やLINEを送信していた加害者。証言台に母親が立ち、被告人ともども涙する場面が印象的でした。
自動車運転過失致死
クレーン車を運転する加害者が不注意によりバイクと衝突、被害者は死亡してしまいました。今にも泣きだしそうな大柄の加害者の様子が印象的でした。
他にも強盗や傷害、強姦など恐ろしい事件も見ることができます。
まとめ
- 裁判は一般に開かれていて、平日であればいつでも見に行くことができる。
- 何の事件の裁判をするかは、ほとんど当日までわからない。
- 1日中、様々な事件の審理が行われている。
- 加害者、被害者、関係者など、現実をリアルに見つめることができる。
人間模様も垣間見える社会見学体験、いかがでしょうか。最後までお読みいただきありがとうございました。